2023.06.28 社会保障3サービス 利用者負担の軽減制度
介護保険、医療保険、障害福祉サービスには利用者負担がありますが、一定の上限を超えた場合、利用者が申請すれば還付される負担軽減制度があります。
費用をたくさん使っている人しか関係ないと思う人もいるでしょうが、負担軽減で助かっている人も多いと思います。
しかし、介護保険制度では高額介護サービス費の負担上限額の引き上げが続き、利用者負担は増え続けています。
そうしたなか、2022年から、地方紙では高額介護サービス費などの計算ミスが相次いで報道され、2023年になってもときおり記事をみかけます。
保険者(市区町村、区は東京23区)が使っている計算システムが古いという話もありますが、自治体が独自にシステム開発をしているわけではないでしょう。
マイナンバーカードでもトラブルが続いていますが、人為ミスという主張が強く、システム設計の課題がみえません。
とはいえ、社会保障3サービスの負担軽減制度がどうなっているのか、大河原雅子・衆議院議員事務所を通じて厚生労働省から回答があった内容をお知らせします。
各サービスの対象者と手続き方法を聞いてもらいましたが、申請できる期間は介護保険と医療保険は2年、障害福祉サービスは5年で「時効」になります。
なお、保険者サイドに計算ミスがあった場合、「時効」を起算する日がいつになるのかまでは聞いていません。
[医療保険]高額療養費制度
厚生労働省保険局
〇高額療養費制度の対象者
公的医療保険制度においては、家計に対する医療費の負担が過重なものとならないよう、医療機関の窓口において被保険者が支払う医療費の自己負担について、月ごとの限度額を超える部分を支給する高額療養費制度が設けられています。
詳細については、以下を御参照ください。
〇高額療養費制度の申請方法
支給申請の手続については、加入先の保険者にご相談ください(一例として、協会けんぽのHPをご案内させていただきます)。
なお、高額療養費の支給を受ける権利の消滅時効は、診療を受けた月の翌月の初日から2年とされています。
[介護保険]高額介護サービス費
厚生労働省老健局
〇高額介護サービス費の対象者
介護保険制度においては、要介護(支援)被保険者を対象として、所得に応じて1ヶ月の負担の上限額を設定し、これを超えた全額を支給する「高額介護サービス費」等によって利用者への配慮を行っています。
〇高額介護サービス費の申請方法
高額介護サービス費の申請は、氏名や被保険者番号等を記載した申請書に、必要に応じて添付書類を添えて、保険者である市町村に対して行います。
また、高額介護サービス費の所得区分(負担限度額)については、毎年8月1日を基準日として、前年の所得状況に応じて市町村が判定を行います。
なお、高額介護サービス費の給付を受ける権利は、介護サービスを提供した日の属する月の翌月1日(自己負担支払日がそれ以降の場合は支払日の翌日)から起算して2年を経過したときは、時効によって消滅します。
[障害福祉サービス]高額障害福祉サービス等給付費
厚生労働省障害保健福祉部
〇高額障害福祉サービス等給付費
高額障害福祉サービス等給付費(障害者総合支援法第76条の2)は、同一の世帯に支給決定障害者等が複数いる場合など、世帯におけるひと月の利用者負担が算定基準額(※)を超える場合に、世帯の負担を軽減する観点から、償還払い方式により、世帯における利用者負担を算定基準額を超えないように支給する給付費です。
(※)算定基準額:市町村民税課税世帯に属する者は37,200円、市町村民税非課税世帯に属する者及び生活保護世帯は0円。
〇高額障害福祉サービス等給付費の申請方法
支給を受けようとする障害者が、利用者負担額の支払いを証する書類を添付した支給申請書を市町村に提出する仕組みです(障害者総合支援法規則第65条の9の2)。
また、本給付費の申請に係る権利の消滅時効期間は、地方自治法第236条第1項の規定により5年としています。
以上
