PC2018-002 ケアプランの事前届け出制の中止を求めます!

ケアプランの事前届け出制の中止を求めます!
小竹雅子
 「質の高いケアマネジメントの推進」と「公正中立なケアマネジメントの確保」の観点から、居宅介護支援における訪問回数の多い受給者への対応について、取りやめることを求めます。
 居宅介護支援において、ケアマネジャーは利用者と介護家族だけでなく、サービス担当者会議で、ケアプランの妥当性を客観的に検討しています。
 訪問回数の妥当性について、「全国平均利用回数+2標準偏差」を基準とするのは、ケアマネジメントの個別性を無視し、介護支援専門員の専門性に不信を表明していることになります。
 また、「全国平均利用回数+2標準偏差」という基準は、非科学的な根拠です。
 受給者の居宅サービスの利用量は、認定者の支払い能力に大きく左右され、必要に応じた利用回数でないことは周知の事実です。
 認定者の経済力に左右される「全国平均利用回数」を用いるのは、給付の「公正中立」を損なうものです。
 なお、「全国平均利用回数+2標準偏差」が合理的な基準であると主張するならば、すべての訪問系サービス(訪問入浴介護、訪問介護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導)にも適用すべきです。
 訪問介護(生活援助中心型)にみに限定した運営基準の見直しは、給付の公平性を逸脱し、認定者の受給権を侵害するものです。
 さらに、社会保障審議会介護給付費分科会に厚生労働省が提出した自治体調査結果(※1)では、1日複数回の訪問介護(生活援助中心型)の受給者は、独居、認知症が圧倒的に多く、調査を受けた市区町村の95パーセントは「適切なサービス利用」と回答しています。
 介護給付費分科会における事業者団体ヒアリング(※2)では、本来であれば「身体介護」にするべきところを、認定者の経済的事情を考慮し、「生活援助」として提供しているケースがあることが報告されています。
 それにもかかわらず、運営基準の見直しを実施するのは、厚生労働省がケアマネジャーと受給者だけでなく、保険者である市区町村への不信を表明していることになります。
 経済的な理由で「生活援助」を必要とする被保険者に対して、一律に制限を加えることは、制度への不信感を増幅するだけでなく、低栄養や状態悪化の受給者を増やし、孤立死につながる危険性が高く、「自立支援・重度化防止」に逆行するものです。
 また、家族などの「介護離職」をこれまで以上に拡大する可能性が高く、「一億総活躍社会」からも遠いものです。
 居宅介護を必要とする認定者が安心して「介護のある暮らし」を続けるために、社会不安、制度不信を招く居宅介護支援の運営基準の見直しを中止してください。
(案件番号495170254「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令(仮称)案に関する意見募集について」2017年12月30日受付番号201712300000461569)
※1 社会保障審議会介護給付費分科会第152回資料1「居宅介護支援の報酬・基準について(案)」45~64ページ「訪問回数の多い利用者への対応(自治体調査結果)」)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000185792.pdf
※2 社会保障審議会介護給付費分科会第147回議事録
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000183515.html

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