在宅の要支援・要介護高齢者で、通所介護、訪問介護を利用していない場合で、ワクチン接種会場までの送迎、同行が必要な人には、どのように対応するのか、教えてください。

○ 接種体制については、地域の実情に応じて、市町村において具体的に構築していただいているところです。

　よっては、まずは、在宅の要支援・要介護高齢者の方の接種券がご自宅に届いた際に、お住まいの市町村に御相談の上、具体的な接種方法につき御確認いただくこととしております。

○ その上で、国としては、移動が困難な方やその介助者を自治体が接種会場に送迎する費用も含め、地域の実情を反映して合理的に必要と考えられるワクチン接種の費用については、国が全額負担することとしております。

○ なお、接種会場に出向くことができない方については、従来より、医師等が自宅に赴いて接種を行うことが可能であることを医療機関向け手引き等でお示ししており、その中で、必要な物品や移送にあたっての留意事項について、情報提供を行っているところです。

　通所介護、訪問介護を利用していない認知症の人の場合、訪問介護などを臨時的に利用することは困難があり、やむを得ず、担当する介護支援専門員（ケアマネジャー）が対応することが想定されます。

　その場合、介護報酬の取扱いはどうなるのか、教えてください。

○ 在宅の要支援・要介護高齢者のワクチン接種会場までの送迎、同行については、身体介護を伴うことから、介護職員により対応されるよう、各市町村において、管内の関係機関や関係団体等と調整や連携がなされることを想定しております。

　「介護保険最新情報Ⅴol.963」に示された通所介護、訪問介護でワクチン接種会場までの送迎、同行する場合、あるいは介護支援専門員が対応する場合、利用者負担が発生するのか、支給限度基準額に含められるのか、教えてください。

○ 通所介護等事業所の利用者が、事業所外で新型コロナウイルスワクチンの接種を受けるにあたり、事業所が支援を行う場合の取扱いについては、「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて（第20報）」（2021年4月5日厚生労働省老健局高齢者支援課ほか事務連絡）問4～問6においてお示ししています。

○ 同事務連絡

・問5の回答中の「介護報酬を算定することとして差し支えない（送迎減算を適用しないこととして差し支えない）」

・問6の回答中の「通院等乗降介助が利用可能である」「身体介護のうち通院・外出介助が利用可能である」としているものについては、通常の介護サービス利用時と同様、介護サービス利用料とそれに伴う利用者負担が発生し、区分支給限度基準額の対象です。

○ なお、介護支援専門員による支援は基本的に想定されません。

　介護支援専門員（ケアマネジャー）は、ワクチン優先接種枠から除外されているが、今後、対応する予定があるのかどうか、教えてください。

○ 新型コロナワクチンの接種順位については、重症化リスクの大きさや医療提供体制の確保等を踏まえ、

① まずは、医療従事者等

② 次に、65歳以上の高齢者

③ その次に、基礎疾患を有する者、高齢者施設等の従事者という形で、順次接種できるようにすることを、政府の分科会での議論を経て決定したところです。

○ この点、「高齢者施設等の従事者」の範囲については、業務の特性として、仮に施設で利用者等に新型コロナウイルス感染症患者等が発生した後にも、

・ 高齢の患者や濃厚接触者へのサービスを継続するとともに、

・ クラスターを抑止する対応を行う必要があることから、高齢者が入所・居住する施設等で利用者に直接接する方を対象としております。

○ そのため、御指摘の介護支援専門員（ケアマネジャー）について、高齢者が入所・居住する施設等で利用者に直接接する方については、優先接種の対象となり得ます。

（注）なお、「医療従事者等」についても、「病院、診療所において、新型コロナウイルス感染症患者等に頻繁に接する機会のある医師、その他の職員」を対象としております。

○ このように、新型コロナウイルス感染症患者等と頻繁に接することがない場合には、優先接種の対象となりませんが、その後に、ワクチンの供給量や地域の実情等を踏まえて順次接種をできるようにすることとしており、引き続き、こうした考え方について、丁寧に説明してまいりたいと考えております。