1月30日、大河原まさこ衆議院議員の厚生労働省ヒアリングに同席しました。昨年12月、社会保障審議会介護保険部会がまとめた『介護保険制度の見直しに関する意見』の内容についてポイントを報告します。（市民福祉情報オフィス・ハスカップ　小竹雅子）

質問12.

介護保険部会の『意見』には、特別養護老人ホームについて「特例入所の趣旨の明確化を図る」とあります。

特別養護老人ホームは2014年の改正で「地域包括ケアシステムの構築」のため、要介護1から利用できていたものが、要介護3以上が原則となりました。

要介護1と2は「特例入所」を認めることになっていますが、部会『意見』の具体的な内容を教えてください。

厚生労働省回答:

介護保険部会で意見があったのは、特例入所が市町村によってはうまく使われていないということがあり、周知を図る予定です。

追加質問:

そうすると、要介護1と2であっても特例入所ができるにも関わらず、要介護3以上でないと入れないと言っている保険者（市町村）がいるのですか？

厚生労働省回答:

まさに調査中です。特例入所を運用するにあたって指針を定めていない市町村がわずかながらあるようなので、そういったところに運用を求める通知を出したいと考えています。

［関連資料］

厚生労働省老健局

〇社会保障審議会介護保険部会（菊池馨実・部会長）『介護保険制度の見直しに関する意見』（2022.12.20公表）

Ⅰ　地域包括ケアシステムの深化・推進

1.生活を支える介護サービス等の基盤の整備

（施設サービス等の基盤整備）（P.10）

〇要介護１・２の高齢者に係る特例入所については、地域によってばらつきがあるとの報告もある。

〇特例入所の運用状況や空床が生じている原因などについて早急に実態を把握の上、改めて、特例入所の趣旨の明確化を図るなど、地域における実情を踏まえた適切な運用を図ることが適当である。