CF009 『ミルク』(MILK)

人権と暴力

ハーヴェイ・バーナード・ミルク(1930~1978)は、ゲイであることを公表して初めて政治家になったユダヤ系アメリカ人。
肌の色や性別、病気、障害、年齢などを理由とするさまざまな差別があるが、アメリカ合衆国でゲイであることは宗教上の問題にもなる。
ミルクはベトナム反戦や黒人解放、ゲイ・コミュニティなどの活動を経てサンフランシスコ市議会議員になったが、1年足らずで、同僚議員のダン・ホワイトにより、マスコーニ市長とともに射殺された。
ドキュメンタリー映画『ハーヴェイ・ミルク』(ロバート・エプスタイン監督、1984年)ではコミュニティ活動から政治に展開するエネルギーに感動したが、ショーン・ペンがアカデミー最優秀主演男優賞を受賞した本作も、楽しみ以上に考えさせられる。
(ガス・ヴァン・サント監督/アメリカ/2008年/128分/ポニーキャニオン)

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