第5回民主党・介護を考える議員連盟ヒアリング資料
田中滋・慶応義塾大学教授: 「地域包括ケアシステム構築に向けて」
樋口恵子・「介護保険を持続・発展させる1000万人の輪」共同代表:「介護保険を持続・発展させるための1000万人の提言」
2009(平成21)年度老人保健健康増進等事業による研究報告書
『地域包括ケア研究会報告書』(2010年3月)
(地域包括ケア研究会/三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)
地域包括ケアシステムに関する検討部会
天本宏・医療法人天翁会理事長
金井利之・東京大学大学院法学政治学研究科教授
櫻井敬子・学習院大学法学部教授
高橋紘士・立教大学教授
田中滋・慶応義塾大学大学院教授=座長
本間昭・社会福祉法人浴風会認知症介護研究・研修東京センター長
宮島香澄・日本テレビ報道局経済部解説委員
村川浩一・日本社会事業大学教授
森田文明・神戸市高齢福祉部長
地域包括ケアを支える人材に関する検討部会
池田省三・龍谷大学教授
岩村正彦・東京大学大学院法学政治学研究科教授
澤田信子・神奈川県立保健福祉大学教授
筒井孝子・国立保健医療科学院福祉サービス部福祉マネジメント室長
藤井賢一郎・日本社会事業大学准教授
堀田聰子・東京大学社会科学研究所特任准教授
前田雅英・首都圏大学東京法科大学院教授
基本認識(抜粋)
「地域包括ケアシステム」の定義
・ニーズに応じた住宅が提供されることを基本とした上で、
生活上の安全・安心・健康を確保するために、
医療や介護のみならず、福祉サービスを含めた様々な生活支援サービスが
日常生活の場(日常生活圏域)で適切に提供できるような地域での体制
・「おおむね30分以内」に必要なサービスが
提供される圏域として、中学校区を基本とする。
3.地域包括ケアシステムの構築に向けた当面の改革の方向(提言)(抜粋)
・2012(平成24)年度の診療報酬・介護報酬同時改定に当たっては、
国として地域包括ケアを進めるべく、以下のとおり基本政策を明示する。
・サービス提供に当たっては、
在宅サービスが優先であって
施設サービスは補完的なものであり、
在宅での生活継続がどうしても困難な場合にはじめて施設を利用するという原則に
立つべきである。
すなわち、多数の職員を抱えるような従来型の施設とは異なり、
軽装備の多様な住宅を前提として、
地域の医療や介護などの様々なサービスを
利用者の状態にあわせて組み合わせることにより、
24時間365日体制のケアシステムを地域単位で実現する「地域包括ケア」の構築を
国の政策として明示し、国民の合意形成を図っていく。
なお、「在宅」とは現役世代から住んでいる住宅に限定されるものでなく、
介護が必要になっても住み続けることができる
集合住宅などに住み替えることも含んだ広義の概念であることに留意が必要である。
[在宅サービスの抜本的充実]
・従来の「保護型介護」から脱却し、
「自立支援型介護」「予防型介護」という視点に立って、
「ケアの標準化」を図ることが必要である。
[24時間短時間巡回型在宅サービスの強化]
・現在の滞在型中心の訪問介護では要介護者の
在宅生活を支えることは困難であることから、
24時間短時間巡回型の訪問看護・介護サービスを導入して、
短時間の定期巡回と夜間通報システムによる緊急訪問等を組み合わせて、
24時間365日の在宅生活を支えられるようにすべきである。
・24時間巡回や複合型事業所の導入に際して、
包括報酬を採用することにより、
区分支給限度基準額を超えるケースについて一定程度対応できるのではないか。
[区分支給限度基準額]
・在宅生活を継続するために必要な訪問看護・リハビリテーションについては、
区分支給限度基準額の枠外とするなど対応策を検討すべきではないか。
[介護予防事業の抜本的な見直し]
・80歳を過ぎると約3割の高齢者が介護を要する状態になることを踏まえても、
介護が必要になる時期をできるだけ遅くして
可能な限り自律的な生活ができるようにするための
介護予防(要介護度の改善、維持、悪化防止)の取組みは今後も重要である。
[家族支援・仕事との両立]
・仕事との両立に資するような柔軟な時間設定による
通所サービスや緊急ショートの整備を進める。
・企業においても介護にかかる基礎地域や技術習得の機会に関する情報提供をしたり、
介護休暇や地域ボランティア活動による支援などの充実が必要である。
[訪問介護員の見直し]
・訪問介護の中で実施している生活援助については、地域支援事業を活用して、
自治体における地域の実情に応じた柔軟な取組みを推進することによって
対応することが考えられる。これにより、人材の裾野の拡大も図れるのではないか。
※自助・互助・共助・公助の定義
(2008年度老人保健健康増進等事業『地域包括ケア研究会報告書
~今後の検討のための論点整理~』より)
自助:
自ら働いて、又は自らの年金収入等により、
自らの生活を支え、
自ら健康は自ら維持すること。
互助:
インフォーマルな相互扶助。
例えば、近隣の助け合いやボランティア等。
共助:
社会保険のような制度化された相互扶助
公助:
自助・互助・共助では対応できない困窮等の状況に対し、
所得や生活水準、家庭状況等の受給用件を定めた上で
必要な生活保障を行う社会福祉等。
